前回は、設計準備や予算などについて解説しました↓
今回はウッドデッキの構造の紹介と基礎の作り方を解説していきます。
基礎って水平とったりするのが大変そう
そんな風に思ってしまいますよね?わたしもそうでした。
でも基礎に単管パイプを使えば丈夫なうえ水平をとるのも比較的簡単にできるので初心者におすすめです。
今回は
- 基礎ってどうやるの?
- 材料は?
- 水平とるの大変?
- 根太ってなに?
- 初心者でもできる?
- 単管パイプと根太の連結方法は?
- そもそも基礎の構造ってどうなってるの?
そんな疑問を実際の画像を用いて解説します。
実際に使った材料も紹介します。
特に単管パイプと根太の連結方法はあまりちゃんと解説しているサイトが見つからず苦労しました。
今回はそのあたりも詳しく解説していきますのでどうぞ参考にしてください。
わが家が使っているデッキ材です↓
ウッドデッキの構造【人工木・DIY】
まずは参考までに木材で作る一般的なウッドデッキの構造はこんな感じです。
今回は赤い四角で囲った【大引き】【束柱】【根太】のところを単管パイプやダクターチャネルという金属で代用する施工イメージです。
【大引き】は根太がのるところ、【根太】はデッキ材がのるところです。
単管パイプを使わずにこういった木材で基礎を作る場合には事前にいろいろとサイズを測り、材料をピッタリのサイズに切っておく必要があります。
大工さんのような技術が必要。
計測することはDIYをするうえで必須のことかとは思いますが、もともと計算が苦手な私にとっては事前に図ってピッタリに作るのは不可能だと思っています。
絶対現場で誤差がでてしまう…。
なので、単管パイプでこの
ややこしい基礎の部分が事前にきっちり計算する必要なく作れる
と知ったときはとっても嬉しかったのです。
単管パイプならある程度現場で合わせられる。しかも丈夫!
では、さっそく実際に我が家の単管パイプを使った基礎の構造を見ていきましょう。
こちらが我が家のウッドデッキの構造です。左に見えてるレンガは砂場です。
我が家のウッドデッキの構造はこんな感じです。簡単に説明しますね。
①デッキ材
一番うえにあるデッキ本体
②上側の単管パイプ(大引き)
ダクターチャネル(根太)をのせるパイプ
③下側の単管パイプ(大引き)
基本的には支柱パイプにくっつけて上側のパイプを支える
④クランプ
パイプ同士を固定する
⑤支柱パイプ
デッキを支える
⑥固定ベース
パイプにつけて安定するようにする
⑦基礎ブロック
全てを支える
⑧ダクターチャネル(根太)
大引きの上にのせ、デッキ材をくっつける土台
⑨ダクタークリップ
ダクターチャネルと単管パイプを固定する
基礎を作る【人工木ウッドデッキ・DIY】
構造がなんとなくイメージできたら早速ウッドデッキの要ともいえる基礎を作っていきましょう。
ズボラなわたしですが、使い物にならないウッドデッキになってしまっては残念過ぎるので、ここはかなり力をいれて「きちんと」やりました。
けっこう地味な作業ではありますが、がんばりましょう!
「きちんと」がんばったおかげで、子どもと友達2,3人がウッドデッキの上でジャンプしても全然大丈夫です。
ジャンプは想定外でしたけど…
流れとしてはこんな感じです↓
- 防草シートを張る
- 単管パイプを仮で組んでみる
- 基礎ブロックを設置する
- 単管パイプを設置する
- 根太(ダクターチャネル)を設置する
では、細かくみていきましょう
①防草シートを張る
まずはウッドデッキの下が草ボーボーで残念な見た目にならないように楽天で買った防草シートを張りました。
もっと見栄えをよくしたい場合にはこの上から砂利を敷いてもよいそうです。
わたしは気にならなかったので砂利は敷かずにそのままで。
デッキの下はのぞかないと見えないので、気になりません。
とりあえず生えている雑草を抜いてなんとなぁく平坦になるようにはしましたが、適当です。
こちらの防草シートを張って自宅にあった適当なU字ピンで固定しました。(U字ピンはハンマーのようなもので叩いて防草シートを固定するピンのことです。)
↓
②単管パイプを仮に組んでみる
基礎ブロックの正しい位置を知るために実際に単管パイプを格子状に仮に組んでみます。
わたしはこの段階ではまだ単管パイプが無塗装だったのですが、この段階までに塗装など単管パイプの準備を終わらせておいてもいいかもしれません。
でも、先に塗装してしまうとあーでもないこーでもないとやってるうちに塗装が剥げてしまうこともあるのでご注意を。
わたしは絶対にアレコレやっている間に塗装をはがしてしまって2度手間になりそうだったので、
仮に単管を組む
↓
基礎の位置を決める
↓
単管をはずして塗装する
という手順でやりました。
仮に組むといってもまだこの段階では高さを決めたり、水平をとる必要はないので、ブロックとブロックの間に単管パイプを渡すような簡単なイメージです。
基礎ブロックの位置を知りたいだけなので、まだ水平とかはそこまで気にしなくて大丈夫。
もしも一人で作業する場合には結構大変ですので交差する部分は軽くでもいいのでクランプ(パイプ同士を連結する道具)などを使って固定しておくと作業中に単管パイプが転がらなくて便利です。
わたしは、はじめ固定をしなかったので転がりまくってイラつきました・・・。
結局途中で固定することになり最初から固定しておけばよかったと後悔しました。
↑クランプ 楽天市場より
この時から単管パイプ上下関係に意識しておくと後々らくかもしれません。
単管パイプの上下は室内からみてデッキ材を縦張りにしたいなら、
上側の単管パイプが縦向き
になるように、室内から見てデッキ材を横張りにしたいなら
上側の単管パイプも横向き
になるようにします。
上にくる単管パイプの向きを完成のデッキ材の向きと同じにすればいいのね?
そうですね。
そう考えると分かりやすいでしょう。
言葉ではちょっとわかりづらいかと思うので、実際のイメージはこちら↓
2階のベランダから撮った写真で、写真むかって下側に家の掃き出し窓がありそこから出入りするイメージです。
我が家の場合は窓からみてデッキ材を縦張りにしたかったので黒で表してある
上側の単管パイプが窓にむかって縦方向
にある、そんな感じです。
デッキ材の向きを室内のフローリングの向きにあわせるとつながりが出て広く感じるそうですよ。
全て仮置きするのは大変なので、基礎ブロックに関係のあるところだけでもいいかもしれません。
でも、わたしは一部だけでは自信がもてなかったので結局全て仮置きした記憶があります…。
ちなみに単管パイプの間隔は広いところで〇㎝くらいです。
③基礎ブロックの設置
単管パイプの位置がわかったら基礎ブロックをおいていきましょう。
基礎は重要なのでコンクリートでしっかりと固めます。
では細かく見ていきましょう。
③-1基礎ブロックの場所を決める
ウッドデッキの足元を支える重要な基礎ブロック。
ウッドデッキの使い心地や耐久性を左右する大事な作業だと思われるのでちょっと面倒くさいですが、がんばりましょう。
仮に組んだ単管パイプに合わせて基礎ブロックを置いていきます。
よく見える場所にはきれいなピンコロを4つ置いて、その他の内側などよく見えない場所はハーフブロックを7つ置いています。
ハーフブロックはよく物置とかの下に設置されているので強度も問題ないと思われます。
イメージしやすいように一応画像を貼っておきますが、ホームセンターの方が断然安いです。
重いからネットだと送料で高くなってしまうのでしょうか・・・?
参考価格(近所のカインズホーム)
高圧ピンコロ15角 198円
重量ブロック10半 105円
写真の砂場の周りの黄色の〇部分は、ブロックなどを置かずに直接地面(砂場のふちのブロック)に単管パイプのベースを置いています。
図の下側、手前の方(掃き出し窓側)には、基礎ブロックがおいてないけど?
手前の部分はもともと1段上がったコンクリートの土間になってます。
なので今回はそこに高さを合わせてデッキを作ることにしました。
結果的に単管パイプとコンクリート土間の隙間はほとんどなく施工できたので、基礎ブロックは使いませんでした。
こんな感じで床下をのぞくと、コンクリートの土間が一段高くなっています↓
念のためコンクリートと単管パイプの間にゴムをはさみました↓
(コンクリートの上にはブロックやベースなどは何もおいてありません。)
なるほど。そういうことか。でさぁ、できればよく見えるところの基礎ブロックはまっすぐ設置したいんだけど…
そうですよね。
初心者だって、いや初心者だからこそ見えるところは(だけでも)気を付けたいですよね。
わが家もピンコロは外からも見える場所にあったため、水平だけでなくまっすぐに設置できるようにがんばりました。
この画像でいうと、1~4のブロックのことです↓
調べてみると水平を取るには水平器、直線を取るためには水糸という細い糸のような道具が必要なんだそうで。
水糸 楽天市場より
でも我が家には水糸なんてなくて、わざわざ買うほどの範囲を測りたいわけでもないし・・・。
と、いうわけで自宅にあったちょっと細めの糸(ロープ?)で代用することにしました。
本来は釘などできちんと固定するようですが、ズボラなわたしはテープで一番端のピンコロにロープをくっつけて、まっすぐひっぱることにしました。
両端のピンコロの位置を決めたら、間のピンコロをロープに沿っておいていきます。
画像③のタイミングで直角にこだわる場合には
↑こんな定規を使うといいでしょう。
わたしは適当に直角にしました。
こうして水引がなくても、ズボラなわたしでも、一応まっすぐにピンコロをならべることができましたよ。
でもなるべく細めの糸を使った方がうまくいくかもしれません。
タコ糸かそれよりもう少し太いかな?くらいの糸があったらぜひチャレンジしてみてください。
③-2基礎ブロックの水平を取り設置
【材料】
・ピンコロ(ブロック)
・砂利
・インスタントセメント
防草シートを設置するところでは地面をなんとなぁくで平坦にしましたが、基礎ブロックはそういうわけにはいきません。
ちゃんと地面を整えて、水平になるようにおきましたよ。
基礎は手を抜かないで、がんばりました。
まずは ブロックを仮置きするところから始めましょう
見える場所に設置する
・ピンコロの下4か所(赤丸)
と、ウッドデッキの隅にあたる
・ハーフブロックの下①③⑤⑦(青丸)
に関しては
・防草シートを切り抜き
・3~5㎝程度掘り下げ
・砂利を敷いてピンコロで転圧し
・その上からインスタントセメントをいれて
・ピンコロやブロックを載せ
・水平器で水平を測り
・ガッチリと固定しました↓
②、⑥のブロックに関しては穴は掘らず、防草シートの上にモルタルを直接おいて水平を整えました。
本当は防草シートを切り抜いて地面を掘った方が丈夫です。
④に関しては今見てみたらモルタルさえやらずにハーフブロックが置いてあるだけでした・・・。忘れていたのかもしれません…(汗)
まぁ、今のところ問題がないのでとりあえずはこのままでいこうと思います。
【手順】
穴を掘る
↓
砂利を入れる
↓
コンクリートを入れる
↓
ピンコロ(ブロック)を載せる
↓
水平をとる
↓
整える
砂利は1,2㎝程度の小粒タイプのものがおすすめ。
あまり粒が大きすぎないものの方が掘ったところに収まりやすいです。
とくに見えるわけでもないのできれいな砂利じゃなくて安いもので問題ありません。↓
インスタントコンクリートは水を入れるだけで完成する非常に扱いやすい商品です。
でもコンクリートを混ぜる専用の道具は持ってないよ…
専用の道具がなくても自宅のバケツとシャベルで作れますよ。
バケツにインスタントコンクリートを入れ、水を少しずつ足して程よい固さに仕上げます。
料理で小麦粉に水を少しずつ加えていくあの感じね。
そんな感じです。
ただし、コンクリートがざらざらしてるためバケツが結構傷つくので、お気に入りのバケツは使わないようお気を付けください。
そして使い終わったら
固まらないうちに水で流しておかないとバケツが使えなくなる
ので注意してくださいね。
穴にコンクリートを入れて、基礎ブロックを置いたら、コンクリートが乾く前になんとなく傾斜つけて整えたら完成です。
雨がたまらないようにします
モルタルでもいいの?
私もコンクリートかモルタルどちらがいいのか迷ったのでホームセンターの売り場のおじちゃんに確認したところ
モルタルは見た目がスルスルで、コンクリートはザラザラ。見えない基礎に使うならコンクリートでいいんじゃない?
ということだったので、今回わたしはコンクリートにしました。
コンクリートの方が少し安かったです。
設置場所が決まったら、単管パイプを切って(夫:パイプカッターかディスクグラインダーというものを利用します)準備します。
単管パイプも夫に切ってもらいました。一人でやるならパイプカッターがいいかもしれません。
すべての単管パイプに
・切り口に錆止めスプレーを塗る
・アルミテープを巻いて水や虫が入らないように
・その上からもう一度スプレー
という作業をしました。
↑アルミテープ(楽天市場より)
④単管パイプを設置する
基礎がしっかりと固まったらその上に単管パイプを組んでいきます。
このタイミングでは
実際に高さを決めたり水平を取る必要がある
のでがんばっていきましょう。
【材料】
・単管パイプベース
・クランプ
・単管パイプ
まずはベースに単管パイプをセットします。
わたしは単管パイプを切ったときに余ったものを使いました。
そのパイプにまずは下にくる予定のパイプからつけるといいと思います。
だいたいの高さをみながらクランプでベースのついたパイプに固定していきます↓(写真はイメージです。あまりいい画像がなくてズームしまくりました。)
その後上にくるパイプを載せます。
(写真では、あまりよく考えずに上のパイプをクランプで固定してしまってます…ややこしくてすみません)
その後高さを合わせたい目安の部分のみ(我が家は庭への出入り口になる掃き出し窓に高さを合わせたかった)ダクターチャネル・デッキ材を仮置きします。
これでデッキが完成したときの実際の高さがわかります。
高さがイメージ通りならこれで固定。
もう少し高さを変えたかったら、ちょっと大変ですがクランプを付ける位置を変えれば高さが変えられます。
こんな風に現場で調整できるのが、すっごく助かりました。
計算が得意な方はそれぞれのサイズを測り逆算していった方が楽なのかもしれません…。
でも私は計算が苦手で間違える可能性が高かったので、数字で出したりしないでほとんど全て現場で合わせる作業をしました。
これは単管パイプだから成せる技!
後から高さを調整できるので安心です。
だいたいの高さが決まったらだいたいの水平をとって固定します。
だいたいでいいの?
最初は私も結構真剣に水平を見ていたのですが、
・多少斜めの方が水はけが良い
・結局デッキ材に多少の湾曲がある
という点から
・遠くからの見ため
・上に乗っても感じない程度の傾き
はいいことにしました。
具体的には単管パイプの水平をみるのではなく、その上の
根太となるダクターチャネルを仮置きしてから水平器を当てるやり方
でやりました。
我が家は塗装がはげるのを気にして、この後に一つずつ単管パイプを抜きながら塗装をしていったのですが…めちゃくちゃ面倒くさかったです。
パイプを組む前に塗装まで終わらせておく
方が効率が良かったかもしれません。
塗装がはげることを気にしすぎてしまったのですが、結局デッキの下でそんなによく見えないし気になる場合にははげたところだけまた塗ればいいのですよね。
せっかくこの段階で水平をとったのに、塗装が終わったときにもう一度水平をみて整えるはめに…。
本当、行き当たりばったりですね…。
こんな感じで現場で合わせてばかりの私には単管パイプ以外の方法ではうまくいかなかったと思います。
この
・水平をみる作業
・単管パイプがずり落ちてこないようにしっかりとクランプのネジを締める作業
は重要なので夫にも手伝ってもらいました。
⑤根太(ダクターチャネル)を設置する
次はデッキ材の真下に来る根太を単管パイプに連結していきます。
ウッドデッキ作りでお世話になったブログのK松さんが本来は電材につかわれているダクターチャネルという金属の材料を根太に使用されていたので、私も採用することにしました。
ホームセンターでも売ってます。
K松さんは直接ネジで単管パイプとダクターチャネルを連結していたようなのですが、私にはそんな技術はありません。
なにか簡単な方法ないかな?と調べていると、ダクタークリップというものがあることを知り、今回はそれを使うことにしたのです。
ボルトもついているので工具一つで簡単に付けられます。
ボルト式なのにナットがないじゃん?
と使う直前になって気付いて焦ったのですが、小さい方の穴がネジ山になっていてナットいらずの便利な仕組みになってました。
べんりだなー
このようにダクターチャネルの下で、でっぱりをひっかけて装着します。(写真のダクタークリップは塗装済みなので黒いです。)
単管パイプをはさんでボルトを締めれば設置できてしまうのです。
ココも最終的なネジ締めは夫に手伝ってもらいました。
ボルトは六角レンチやプラスドライバーでも締められる作りになっていましたが、夫は
ラチェットの方が楽だし、しっかり締められる
と言って自分の自転車工具の中から取り出してきて使ってました。
ラチェット 楽天市場より
ダクターチャネルを設計図通りに装着したらやっと基礎の完成です。
お疲れさまでした。
デッキ材を載せる準備が整いました【人工木・DIY】
デッキ材を載せるまでの作業がやっと終わりました。
正直結構大変です。
だけど、ここをきちんと終わらせておくとあとから安心してウッドデッキを使えるのでがんばってくださいね。
工程を振り返っておきましょう。
- 防草シートを張る
- 単管パイプを仮で組んでみる
- 基礎ブロックを設置する
- 単管パイプを設置する
- 根太(ダクターチャネル)を設置する
私の経験から言える今回のポイントは
・基礎はきちんと頑丈に
・塗装のタイミングに気を付ける
・ダクタークリップを使って簡単に連結する
以上です。
次回はいよいよデッキ材を取り付けます!
一気にわくわく感が高まりますので、楽しみにしてください↓