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保護犬ってどういうところから引き取ることができるの?
実は保護犬は行政が管理している
愛護センター
のようなものから、個人のボランティアさんが所属している
保護団体の譲渡会
などまでさまざまな形で譲渡されています。
・保護犬を引き取るにはどんな方法があるのか
・それぞれの特徴はなにか
・自分に合うのはどの方法か
ということを、実際に仔犬の保護犬(しつけをがんばってみたかったので)を引き取って暮らしているわたしの経験とともに解説していきます。
・避妊・去勢手術の有無
・譲渡の条件
などを比較してそれぞれの特徴を説明しますので、あなたにピッタリの方法を見つけてくださいね。
【ちなみにこの記事を書いているわたしは】
・元動物看護師
・子どもの頃から迷い犬・迷いネコと暮らす
・学生時代の論文で保護犬とセラピードッグについて研究
・海外の保護シェルターでボランティア活動
・現在保護犬ビーちゃんと暮らす
という背景があります。
記事途中にあるリンク達は、記事終わりにもう一度まとめてあるのでぜひ活用してください。
大きくわけて5つの方法【保護犬どこから?】
まずわたしはネットで近所の保護施設や譲渡会、民間でやっている保護団体さんなどを調べました。
その結果こんな感じで大きく分けて5つくらいに分類することができました↓
①行政の保護センター
②民間で保護している施設(県内)
③県外の大きな保護施設
④定期的に行われる譲渡会など
⑤インターネットの犬・猫の里親探しサイトなど
実際にわたしが調べたときの状況とそれぞれの特徴を見ていきましょう。
特徴だけでなく、
どんな人におすすめか、避妊・去勢手術や里親の条件など
についてもまとめていきますね。
①行政の保護センター【保護犬どこから引き取る?】
避妊・去勢手術:必須なことが多い
里親になる条件:あまり細かくない
その他:犬を飼うための講習がなどがある
まずは行政がやっている保護センターから。
いわゆる保護センター(愛護センター)といわれているものなのですが、今回私が調べたタイミングでは
譲渡対象の動物はいません
でした。
迷子のわんちゃんは保護されていたようです。
施設によってさまざまですが、うちの近所の市の愛護センターはあまりたくさんの動物はいなかったイメージです。
最近はボランティアさんのところで過ごすのが多いのでしょうか?
試しに東京都の「東京都動物愛護相談センター」をチェックしてみたのですが、やはり現在対象動物はいませんとのこと。
最近は愛護センターで長期間保護するのではなくボランティアさんが預かることが増えているのかもしれませんね。
人慣れもしやすいし、より良い環境で過ごせるのは素敵ですね。
でも少し規模が大きくなる県の保護施設には5頭ほど対象の成犬を確認することができました。
住んでいる場所やタイミングによって、譲渡できる動物の状況はさまざまみたいです。
東京都の愛護センターのHPには
登録されている保護団体を紹介するページ
が用意されていましたよ。
対象動物というよりかは、対象のボランティアさんを紹介してくれるんですね。
保護センターの場合、避妊手術や条件なんかはどうなってる?
里親になるための条件は譲渡後に避妊・去勢手術を受けることが必須条件に入っている場合がほとんどです。
その他の条件としては
・60歳以下・最後まで責任を持つ
・飼育が許可されている住宅
・講習会に参加する
など基本的な10項目程度。
だいたい行政の提示している里親条件は、こんな感じでそこまで細かくないかな?という印象です。
行政の保護センターは保護数は少ないけれど
・なるべく家の近くでいろいろなワンちゃんに会いたい
・講習会などで飼い方などをしっかり教わりたい
・家の近所のボランティアさんを知りたい
という方におすすめです。
②特定非営利活動法人の保護施設【保護犬どこから?】
避妊・去勢手術:済
里親になる条件:やや細かい
その他:成犬メイン
続いては、行政の保護センターからワンちゃんを引き取って、いる「特定非営利活動法人」について。
私の住んでいる県内には保護センターから引き出し、よりよい環境で一時的に保護している団体がいました。
広い敷地にオーナーが住み込みで、ボランティアさんたちと共にたくさんのワンちゃんの面倒をみているような感じです。
そこも調べてみたのですが、仔犬はいませんでした。
成犬でも魅力的なワンちゃんがたくさんいるので、しつけに興味がない場合には成犬のワンちゃんを引き取るという選択肢もありますね。
初めて犬を迎える方は、成犬のほうがスムーズにいく場合もありますよ。
初めて犬を迎える人には保護犬がむしろおすすめできちゃう理由はこちらの
▶▶初めて迎える犬が保護犬だと難しいの?からどうぞ↓
特定非営利活動法人の場合の、避妊手術やその他の条件は?
私が調べた団体についての解説にはなってしまいますが、
避妊・去勢手術を済ませた状態で譲渡し
費用を里親からもらうかたちでした。
その他の条件については
・60歳以下・最後まで責任を持つ
・飼育が許可されている住宅
など行政と同じような比較的基本的なことでしたが、それに加えて
・GPS首輪をつける
・細かな決まりを守るための誓約書
などがありました。
ちょっと厳しい印象もあるかもしれませんが、どれも保護犬が再び悲しい思いをしないためのものばかり。
全体的に行政の条件よりは少し細かく決まっている印象です。
特定非営利活動法人の保護施設は
・近所にこういった施設がある
・なるべく多くのワンちゃんから探したい
そんな方におすすめです。
③県外の大きな保護施設(NPO法人)【保護犬引き取り】
避妊・去勢手術:済
里親になる条件:やや細かい
その他:毎日面会
全年齢
など多数
続いては県外にある大きな保護施設について。
ここでは、わかりやすいようにわたしが実際にちょこちょこチェックしていた特定の施設(千葉県の『ライフボート』という大きな保護施設)を例にあげて説明しますね。
そこには
・仔犬から1歳未満の青年犬・成犬、全ての年齢のワンちゃんが揃う
・毎日面会ができる
・すべての個体で避妊・去勢手術済み
・手術が済んでいればその日のうちに連れて帰ることも可能
などなど今まで見てきた行政の保護センターよりもかなり踏み込んだ対応をしてくれます。
わたしも定期的にこちらのサイトを覗いては、わくわく過ごしていたものです。
ですが、自宅から片道1時間以上かかってしまうことで、わが家の選択肢からははずれました。
引き取る動物はすべて避妊・去勢手術は終わってるってことね。条件とかは他と違うの?
里親になる条件としては
・60歳以下・最後まで責任を持つ
・飼育が許可されている住宅
などの基本的なものに加えて
・60歳以上の場合には後見人をたてる
・一人暮らし以外
・ほぼ室内飼育など飼育場所に制限がある
などが見られました。
行政の愛護センターなどに比べるとやや細かいかなっていう印象です。
どれもワンちゃんの幸せを思ってものばかり。
千葉県にある「ライフボート」は
・多くのワンちゃんから探したい
・仔犬も成犬も気になる
・保護犬を迎える覚悟は充分にできているので、運命の子がいたらその日のうちに連れて帰りたい
そんな方におすすめです。
④定期的に行われる譲渡会など【保護犬どこから】
避妊・去勢手術:必須が多い
里親になる条件:やや細かい
(団体による)
続きましては、譲渡会についてです。
家の近所で保護団体などの譲渡会が、定期的に行われれている場合には足を運んでみるのもよいですね。
わが家は、一度偶然譲渡会をやっている会場にでくわしたことがあるのですが、ワンちゃんを迎えることに対する私の心がまだきまっていなかったので、本当はすっごくみたかったのですが、我慢して帰りました。
見てしまったら、絶対にワンちゃんのことで頭がいっぱいになってしまうのがわかっていたから・・・
同じようにまだワンちゃんを迎えるための覚悟が決まっていない方はこちらの
▶▶心が決まる10の質問 -犬を飼うべきか迷っているあなたへ-
を参考にしてみてくださいね。
譲渡会でワンちゃんを引き取る場合の手術や条件はどんな感じ?
手術の詳細や里親の条件は譲渡会に参加している団体によってさまざまです。
試しに私が住んでいる県内のボランティアさんの条件をネットでいくつかのぞいてみたところ、これまでの基本的なものに加えて
・後見人をたてる
・完全室内飼い
など比較的細かいことが多かったです。
近所で譲渡会をやってるかどうかはどうやって探せばいい?
自宅の地域のボランティアさんや譲渡会を探すには、
お住まいの県の動物愛護センターなどのホームページ
に譲渡会の情報(愛護センター以外の譲渡会の情報も)や登録ボランティアさんを載せていることが多いので気になる方は一度見てみてください。
家の近所の譲渡会は
・近所に定期的に譲渡会を行っている場所がある
・保護犬を飼うということは実際どういうことなのか見て、相談してみたい
そんな方におすすめです。
インターネットのサイト(個人のボランティア)【保護犬引き取り】
避妊・去勢手術:必須が多い
里親の条件:やや細かい
(ボランティアによる)
さいごは、インターネットのサイトを通じて探す方法です。
ちなみにわが家が選んだのはこちらの方法です。
どんなサイトで見つけたの?
わが家は、『ペットのおうち』というサイトで我が家の愛犬ビーちゃんをみつけました。
サイトではボランティア団体もしくは、個人のボランティアさんが載せていることがほとんどです。
わが家は「ペットのおうち」で比較的近くに、信頼できるボランティアさんを見つけることができました。
今まで紹介してきた他の方法に比べ、仔犬の数が多かったように思います。
信頼できるボランティアさんは、その子のことをよくわかっていて、なんでも相談できるブリーダーさん(信頼できる)のような存在です。
わが家はなんの問題もなかった「ペットのおうち」ですが、ネット上には「おかしい」なんて意見も。なんだか気になったので調べてみました↓
信頼できるボランティアさんを見分ける方法はこちらから↓
「ペットのおうち」以外にもサイトはあるの?
はい。
保護犬検索サイトには「ペットのおうち」以外にも
・OMUSUBI(お結び)
・いつでも里親募集中
・ぽちとたま
などいくつかありますよ。
おすすめとかってあるの?
おすすめといえるかどうかはわかりませんが、現時点でのわたしの独断と偏見で言わせてもらえるのであれば
・ペットのおうち
・OUSUBI
のどちらかを見てみるといいと思います。
なぜならばペットのおうちはわが家が特に問題なく利用できたサイトだし、「OMUSUBI」はペトコトという会社が運営しているため、安心感があります。
「ペトコト」は犬用の手作りフードを販売している会社で、オーナーの愛犬も保護犬。
実際に利用してみたこともありますが、飼い主目線のきめ細かなサービスにびっくりしてしまうほどでした。
そんな「ペトコト」が厳選したボランティア団体のみの掲載にはなっていて、安心できます。
その他のサイトに関しては実際に利用したことがないので、正直何とも言えません。
利用する際には、やりとりに違和感のないボランティアさんや団体を見つけるように気を付けてくださいね。
信頼できるボランティアさんを探す方法を知りたい方はこちらの
▶▶後悔しない!信頼できる保護犬ボランティアさんの見つけ方
記事で解説しています。
なるほどねー。サイトで保護犬をみつける場合の条件や手術はどんな感じ?
「ペットのおうち」ではまずサイト全体として
・避妊・去勢手術への協力
・最後まで責任をもって面倒を見る
などの
里親になるための基本的な条件
がきめられていました。
それに加えて、わが家がお世話になった「ボラ山さん」のように、
個別でボランティアさんがそれぞれに条件を示している
という感じです。
手術に関しては、わが家の場合譲渡後に行って医師の証明とともにボラ山さんに報告する必要がありました。
「わが家がお世話になったボランティアさん」
だと長いので、サイト内では「ボラ山さん」と呼ばせてもらってます。
実際の引き取り条件についての詳しい情報が知りたい方はこちらの
▶▶実際の里親条件は厳しいの?厳しくないの?【保護犬の譲渡・引き取り】
からどうぞ。
実際にビーちゃんがわが家にやってくるまでのアレコレはこちらの
▶▶-保護犬の迎え方-こうやってビーちゃんを我が家に迎えました。
で赤裸々に解説しています。
インターネットのサイトは
・まずはネットで運命の子を探したい
・自分の相性のよいボランティアさんから引き取りたい
・犬を飼うのが初めてだから、いろいろ相談したい
というかたにおすすめです。
保護犬の引き取りには選択肢がいっぱい【まとめ】
こんな感じで保護犬を引き取るためにはたくさんの方法がありました。
振り返り↓
- 行政の保護センター
- 民間で保護している施設(県内)
- 県外の大きな保護施設
- 定期的に行われる譲渡会など
- インターネットの犬・猫の里親探しサイトなど
たくさんありすぎて悩んでしまいますよね?
でも保護犬との出逢いに限らず、こういったことは本当にご縁だと思ってしまいます。
保護犬を迎える覚悟ができてからは、わたしも散々「ライフボート」さんのサイトをのぞいていたり、「ペットのおうち」で他の子を眺めて妄想したりもしましたが、今考えるとその時はながめるだけでどこか満足していたように思います。
まだまだふんわりとした気落ちでした。
だけどビーちゃん(わが家の愛犬)の時には、気づいたらボランティアさんに連絡をするべく「ペットのおうち」に登録し、すぐにボランティアさんに連絡をし、偶然次の週末に譲渡会があり・・・。
なんて感じで本当にトントン拍子ですすんでいったのです。
まさにご縁。
あれよ、あれよ、という間に進みました。
なので、あなたも保護犬を迎える覚悟ができたなら心ゆくまでいろいろなサイトをながめ、時には譲渡会にフラッと出かけてみたりして、運命の子があらわれるのを焦らずに待っていてくださいね。
きっと運命の子があなたを導いてくれることでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【保護犬リンクまとめ】