さん
実際にしつけをするときに知っていると役に立つ初心者むけの情報って何かある?
はい。ありますよ。
ワンちゃんの習性を理解しておくことも大事ですし、実際にしつけをしているときには家族との連携が結構重要になってくるんです。
・知っておくと便利な犬の習性って?
・初心者でもやりやすい方法ある?
・同居家族にしてもらいたいこと
を、自分の経験とともにご紹介します。
しつけを実際に始める前に知っておくと、ワンちゃんの理解度がアップしますよ。
わたしは
・元動物看護師
・しつけの基本を学校で学ぶ
・オーストラリアのドッグトレーナーから指導をうけたことも
・愛犬のしつけに奮闘中
・複雑なことは苦手
こちらの記事は【犬のしつけ】誰でもマネできるコツや注意点【しつけの上で知っていると役に立つ重要な犬の特性3つも紹介】という記事でお伝えしきれなかった内容をもっとくわしく説明する詳細記事になってます。
【犬のしつけ】コツや注意点-実践編-
前にもお伝えしましたが、しつけをスムーズに行うためには、
・飼い主の気持ち
・適切な環境や方法
が必要です。
ここでは飼い主の気持ちの持ち方と共に重要になってくる実際にしつけを行う時のポイントを解説してきますね。
どのしつけにも該当する、重要なコツや注意点です。
①家族で共有する
②褒めるしつけ
③参考にするトレーナーを絞る
④犬の3つの特性を理解する
についてみていきましょう。
飼い主の気持ちの持ち方に関する記事は↓
【犬のしつけ・コツや注意点】飼い主の気持ちがおれる前に読んで欲しい
をご覧ください。
①家族で共有する
しつけをする中で、一番ありがちでけっこう厄介なのが家族との情報の共有不足です。
家族全員でしつけをする時には、その順番ややり方などの情報を事前に細かく共有しておくといいですよ。
たとえば「甘噛み」のしつけをしているとして…
家族のうちひとりは一生懸命人間の手に対する甘噛みをやめさせようと必死で無視をしているのに、もうひとりが手をおもちゃにして遊ばせている。
この状況では、わんちゃんには伝わりにくくしつけが思うようにすすみません。
特に甘噛みやハウストレーニングのような「慣れておぼえるしつけ」のときには、飼い主の気持ちと根気がポイントになってくるので、より一層家族の連携が必要です。
なかなかゆっくり家族と話をする時間が無い場合には、紙やホワイトボードを利用するのも効果的ですよ。
例えば「甘噛み」についてのしつけに取り組んでいるのであれば
1.甘噛みをやめさせたい
(現在取り組んでいるしつけの内容)
2.手を噛んできたら遊びを終わりにする
(やって欲しいこと)
3.噛んでいるのに遊び続ける
(やらないで欲しいこと)
などを記入して
「今取り組んでいるしつけ」
「やって欲しいこと」
「やらないで欲しいこと」
を明確にしておくと、家族と簡単に共有できるでしょう。
しつけの期間が長くかかるのは、ワンちゃんも飼い主も大変なので、家族としっかり情報を共有するのがしつけ成功の近道だったりします。
また、いたずらをされないように危険な物やいたずらされて困るものは事前に排除するなど、環境を整えることも有効ですよ。
いたずらを注意する回数が減り、ワンちゃんも飼い主も快適です。
→具体的なやり方をワンちゃんが安心して過ごせる環境づくり5つのポイント【飼い主も楽になる】でチェック。
③褒めるしつけ
現在では褒めるしつけを採用している飼い主さんやトレーナーさんがほとんどだとは思いますが、念のため
犬のしつけは褒めるしつけの方がいいよ。
と、いうお話を。
一昔前は、犬を厳しくしつける事もあったかもしれませんが最近はあまり聞きません。
ワンちゃんとの信頼関係が重視されるようになり、なんだかほっこりしますよね。
なぜ、褒めるしつけの方がいいのかというと
・信頼関係が築ける
ということもありますが、
・飼い主さんがやりやすい
というポイントもあるのです。
厳しいしつけは飼い主の揺るがない気持ちと自信がない限りうまくいきませんが、「褒める」ことはタイミングさえあっていれば誰にでもできます。
マズル(犬の鼻先)をつかんだり、叩いたりするような厳しいしつけを飼い主が自信もなくイヤイヤやっていると、しつけがうまくはずもないですよね。
しつけのためにやったつもりが、逆にワンちゃんの恐怖心から「噛みつく」などの問題行動をひきおこしてしまうこともあるのです。
なにより力で抑えつけるしつけでは犬との関係が崩れてしまいますからね。
なので、
たくさん褒めることで正しい行動を理解させるやり方の方が
飼い主も自信をもって取り組めるし、
多少時間がかかっても愛犬との信頼関係も保つことができるのでおすすめ
ということです。
きっと多くの飼い主さんが、褒めるしつけを行う予定だとは思いますが、もしかしたら厳しくするべきなのか迷っている方がいるかもしれないとおもったので、念のため。
ただし時には、我が子を叱るように本気で言い聞かせるのも大事なので、本当子育てと一緒で難しいですね。
④参考にするトレーナーを絞る
ネット上には
・おやつはつかわない
・時には厳しくしつける
・とにかく褒める
などのワンちゃんのしつけに関するありとあらゆる情報が流れていますよね。
きっとすべてのトレーナーさんが独自の考えと経験があり、どれも間違いではないんだと思います。
ですが、全ての方法を参考にしようとすると、「おやつを上手に使おう」「おやつは使わない」など正反対の意見もあったりして迷ってしまうと思います。
なので、もしも
これならできそう。
真似しやすいな。
わかりやすいな。
というトレーナーさんを見付けたら、とりあえずその人の方法だけで試してみると良いでしょう。
実際にしつけをやる中で、ワンちゃんの性格や特性などにより、その方法ではあまり効き目がないことも出てくるかもしれません。
そうなった場合に、また新たな方法を試してみる
そんな方法がいいと思います。
ネット上にある情報を全て採用する必要はないので、ある程度考えややり方が統一されていた方が飼い主もワンちゃんもわかりやすく快適ですよ。
おやつを使うべきか使わないべきか迷ったら【犬のしつけ】おやつを使わないほうがいいの?【長年悩んだわたしのこたえ】をご覧ください。
④役に立つ犬の3つの特性を理解する
さん
ちゃんとほめているのに、愛犬はあまり理解してない感じがする。
そんなことを感じたら、もしかしたらほめるタイミングが少しずれてしまっているのかもしれません。
ワンちゃんのしつけを行う上で、
①叱るのは現行犯のみ
②褒めるのは直前の行動に対して5秒以内に
③習慣で覚える
という3つの大事なポイントがあるのです。
例えば、お留守番中にいたずらをしてソファの脚をかじってしまっていたとしても、それをあとから叱るのはちょっと違います。
もしもいたずらを叱るなら「現行犯」まさにソファの脚をかじっているその瞬間に叱らなくてはワンちゃんに伝わりません。
さん
でも海外の動画とかで、留守中にいたずらしたクッションとかを見せられて気まずそうにしているのを見かけるよね?
そうですね。
あの気まずそうな顔。なんともいえないですよね。
あれは、成長していてすでにワンちゃんが「いいこと」と「悪いこと」の区別がついているから起こることなんです。
なので、まだなにがいいのか悪いのかわかっていない、しつけの段階のワンちゃんを叱る場合には「現行犯」で叱るのが有効です。
でも叱るのは飼い主にもワンちゃんにも負担になるから、先ほどもお伝えしたように叱らないですむいたずらをできない環境をつくってしまうのが近道ですね。
さん
なるほどね。じゃぁ、褒めるのは5秒以内っていうのはなに?
簡単に言えば、こちらも「現行犯」に近く、
いいことをしたら「すぐに」褒めましょう。
という意味です。
例えば、無駄吠えのしつけをしているとしますよね?
ワンワンって吠えていて、ちょっと黙るタイミングがあると思います。
そうしたらすかさず(最低でも5秒以内に)褒めるんです。
吠えている時に褒めていいの?
って思うかもしれないのですが、ここでポイントになるのが
吠えてる時に褒める
のではなくて
吠えるのを辞めた時に褒める
ことで、
直前の行動は→吠えるのを辞めた行動
ということになるので、わんちゃんは
「吠えるのを辞めたら褒められた」
と認識することができるのです。
もう一つ例を挙げるとトイレトレーニング中にペットシーツにおしっこをしているのをあとから見つけて褒めたとしても、何を褒められたのかワンちゃんにはあまり伝わっていない可能性の方が高いのです。
なので実際には5秒以内、とかではなく「すぐに褒める」と思っていいでしょう。
逆に、
行動から5秒以上たってから褒めてもワンちゃんは理解できてない可能性があるよ
ということですね。
さん
そういうことね。しつけのときは結構ワンちゃんの行動に目を配って正しいタイミングで褒める必要があるんだね。じゃぁ、習慣で覚えるのはどんなこと?
習慣で覚えるというのはワンちゃんは飼い主さんが同じ行動を繰り返す事でも、自然に覚えてしまうこともありますよ。という事です。
多分「名前」なんかはそのたぐいですよね。
あえて教えてはいないけど、いつの間にか覚えている。
そんな感じです。
あとは、「お散歩行こうか。」なんて無意識でわんちゃんに伝えているといつの間にか「お散歩」の言葉を覚えていますよね。
さん
あー、そうゆう感じね。だけどそれのどこがいけないの?特に困らないけど?
そうですね、「名前」や「お散歩」くらいであれば何も困ることはありませんよね。
でも、
いつも車に乗ると→病院に連れていかれる
場合には、車に乗るのを嫌がるようになることもある
飼い主のおめかしが始まると→お留守番が嫌だと騒ぐ
のように悪いイメージの場合には、ちょっと困ることもでてきます。
なので、そういう行動に困ったら
車に乗ると→病院に行ったり公園にいったり
おめかししても→でかけなかったり
ランダムな行動をとる事で、愛犬が予測できない状況を作ってあげるのがいいでしょう。
でもこの「習慣で覚える行動」は、使いかたによっては役に立って…
爪切りとセットでいつもおやつをもらえる
ことで、爪切り自体にあまり嫌なイメージを持たなくなることなんかもあるのです。
こういった特性を理解して、上手に利用してあげると愛犬も飼い主も快適に過ごすことができるのでおすすめです。
家族の協力と正確なタイミングでしつけをのりきろう
以上実際にしつけをする際の注意点を紹介しました。
ポイントは4つありました。
①家族で共有する
②褒めるしつけ
③参考にするトレーナーを絞る
④犬の3つの特性を理解する
ワンちゃんが理解しやすいタイミングは
①叱るのは現行犯のみ
②褒めるのは直前の行動に対して5秒以内に
③習慣で覚える
でした。
家族の協力を得て、しつけのタイミングを間違わなければ飼い主さんに迷いがなくなり、しつけを心から楽しむことができますよ。
がんばりましょう。
最後までよんでいただきありがとうございました。
ついでに【犬のしつけ・コツや注意点】飼い主の気持ちがおれる前に読んで欲しい記事で飼い主の気持ちの持ち方をチェックする。
【犬のしつけ記事一覧】
・犬のしつけの種類や順番は?トイレトレーニングよりも先にやっておきたいこと
→おすわり・ふせ・まて・おいで・おて(教えるしつけ)
→ハウス・トイレトレーニング(覚えるしつけ)
→ハウストレーニング・留守番
→トイレはワンツートレーニングが便利です
→犬の散歩のしつけ
→犬のしつけ奮闘記・引っ張り
→犬のしつけ奮闘記・散歩での吠え
→【犬のしつけ】おやつを使わないほうがいいの?
→甘噛み・吠え・かじり・立ち上がり
→犬の社会化
【犬のしつけ】誰でもマネできるコツや注意点【しつけの上で知っていると役に立つ重要な犬の特性3つも紹介】
→【犬のしつけ・コツや注意点・実践】初心者が知っておきたい4つのポイント
→心がおれる前に読んで欲しい(飼い主の気持ち編)
→【犬のしつけ】こまかくしつけをしたくないなら4つのポイントをおさえて主導権を握っちゃおう