犬のしつけってどれくらいあるんだろ?最適な順番はあるの?一般的なことだけじゃなくてリアルな情報も欲しい。
そんな風にお悩みのあなたに、元動物看護師であるわたしが一般的な情報に加えて、我が家の愛犬ビーちゃんと実際に行ったしつけのアレコレを紹介します。
はじめての方にもわかりやすいように犬のしつけを分類すると
おすわりやマテなどの
犬に教えるしつけ
と、ハウスやトイレトレーニングなどの
犬が生活の中で慣れておぼえるしつけ
の2つにわかれます。
人間の子どもで例えるとおすわりやマテは
国語や算数のようなお勉強。
ハウスやトイレトレーニングは
歯磨きや着替えなどの生活習慣
といったところでしょうか。
2つのしつけにはそれぞれのコツがありそのポイントを抑えればワンちゃんも飼い主も快適にしつけを楽しむことができますよ。
わたしは元動物看護師でドッグトレーナーではありません。
だからこそ飼い主さんの気持ちに近く、悩みや葛藤をより深く理解することができます。
動物看護師の学校でもしつけの基本は習います。
オーストラリアの動物保護シェルターでドッグトレーナーの指導も受けたこともあります。
ドッグトレーナーと、飼い主のアイダ。
そんな元動物看護師がお届けする「犬のしつけの極意」
参考にしてください。
ちなみにトイレトレーニングよりも先にやっておきたいことは、わんちゃんではなく飼い主の方にあるのです!
わたしは
・元動物看護師
・しつけの基本を学校で学ぶ
・オーストラリアのドッグトレーナーから指導をうけたことも
・愛犬のしつけに奮闘中
・複雑なことは苦手
記事内に登場するリンク記事は、記事の終わりにもまとめてご案内してます。安心して最後まで読み進めてください。
トイレトレーニングよりも先にやりたいこと
冒頭でお伝えしたように、トイレトレーニングなどのしつけを始める前にやっておきたいことがあります。
それは
飼い主が犬のしつけや犬(愛犬)の特性について勉強しておくこと
です。
意外とワンちゃんを迎えてからは、勉強する余裕もなく、あっという間に大きくなってしまうこともありますよね。
まずは飼い主がしつけの全体図を把握して、自分や愛犬にピッタリの方法を探しておくといいでしょう。
犬のしつけはかなりたくさんあって、奥も深いけど、やはり基本的には飼い主との信頼関係がないとうまくいかないと感じています。
ぜひ日々の生活の中で愛情をたっぷり注いであげて
〇この人に褒められると嬉しい
〇この人に「ダメ」って言われるからやめておこう
と、ワンちゃんに思ってもらえる関係を築くようにしてくださいね。
✓犬のしつけは飼い主の勉強から始まる。
✓飼い主に正しい知識があれば犬のしつけはうまくいく
犬のしつけ-種類と順番-
犬のしつけには大きくわけて
犬に教えるしつけ
犬が慣れておぼえるしつけ
の2種類あることを冒頭でお伝えしました。
まてやおすわりなど「犬に教えるのしつけ」に重要なポイントは
犬が分かりやすいように教えできたら褒めること。
ハウスやトイレトレーニングなど「犬が慣れておぼえるしつけ」で重要なポイントはできるようになるまで
×トイレを違う場所にしてしまう
×ハウスから出たがる
などの愛犬の失敗を飼い主が辛抱強く無視することです。
そして
〇正しい場所でトイレできた
〇ハウスでおとなしくできた
ときにはおもいっきり褒めて「それであっているよ!」と褒めて伝えてあげることも忘れずに!
お座りやまてなど教えるしつけのポイントは褒める
ハウスなど慣れておぼえるためのしつけのポイントは無視する
このことを頭にいれておくとあとのしつけがグッと楽になりますよ。
情報があふれる現代社会では、まず飼い主さんが自分と愛犬にあった方法を見つけるために勉強することが重要です。自分の性格や愛犬の犬種や特性に合わせたしつけ方法を勉強しておきましょう。
まずこの記事では、しつけの種類を
①教えるしつけ
(おすわり・マテなど)
②慣れて覚えるしつけ
(ハウス・トイレなど)
③ダメを知らせるしつけ
④散歩・外出で役立つしつけ
の4つにわけて解説し
しつけの順番についてもリアルな情報をまじえて解説していきますので、勉強の役に立てていただけると嬉しいです。
ではいきましょう!
犬のしつけの種類【①教えるしつけ】
まずおすわりやマテなどの犬に教えるしつけの種類から。
これらのしつけは
人間の子どもで言えば算数や国語のようなお勉強のようなイメージです。
的確に分かりやすくワンちゃんに教えてあげて、
できたらおおげさに褒めることが重要ポイントですよ。
おおげさにって・・・?ちょっと苦手かも
おおげさに褒めるのが苦手なひとはとにかく声を高くして褒めてあげるといいですよ。
ワンちゃんのできていないことに注目するのではなくて、できていることをたくさん褒めてあげましょう。
教えるしつけの基本的なものは
おすわり
まて
おいで
ふせ
(おて・おかわり)
です。
人間がワンちゃんをコントロールして、人間のペースに合わせてもらいたいとき、落ち着いてもらいたいときなどに使います。
こういったことは事故をふせぐ大事な役割をはたしてくれることもあるので、しっかりと取り組んでいきたいですね。
お手も必要?
実は我が家では当初お手(おかわり)は、教えるつもりはなかったんです。
どちらかというと「しつけ」よりも「芸」に近いと思っていたので。
でもご近所の子どもたちがやたらとお手をやりたがるので、教えてみることに。
結果子どもたちの距離が縮まり、飼い主も何とも言えないビーちゃんに対する愛おしさを覚えるという以外なものとなりました。
でも、「おて(おかわり)」は必ずしも必要なしつけではないと思うので、もしも余裕があったら教える程度で大丈夫だと思いますよ。
「教えるしつけ」のもっと詳しい内容はこちらから↓
犬のしつけの種類【②慣れておぼえるしつけ犬】
続いては生活のなかでワンちゃんが回数を重ねて慣れて、自然と覚えていくしつけです。
人間の子どもでいうと歯磨きや着替えなどの生活習慣といったかんじでしょうか。
でも人間の子どもと違ってワンちゃんには言葉が理解できないので、行動で示して教えるというイメージです。
慣れておぼえるしつけはこんな感じで↓
ハウス
トイレトレーニング
甘噛み
3つあります。
「ハウスに入っても鳴く」「シーツじゃないところに排泄した」などして欲しくないことをしても叱ったりせず、基本的には無視をします。
そして正しい行動ができたときに思いっきり褒めてあげるのがポイントです。
特にまだまだ仔犬のうちは叱られてることを理解できず、叱っていることをかまってもらえたと勘違いして喜んでしまいしつけがうまく進まないこともでてきます。
叱られてるなんてわからなくてつい楽しくなっちゃうんだよなー。
ハウスで大人しくしているなど正しい行動をしているときには飼い主もそのことに満足してしまい、つい褒めるのを忘れがちになりますよね。
ですが、正しい行動をしているときにこそ褒めてあげることで「それで合っているよ。」と伝えることができ、結果わんちゃんの理解が早まると考えます。
褒められるとこれでいいんだって自信がつくよなー。
ハウスやトイレトレーニングのもっと詳しい内容はこちらから↓
犬のしつけの種類【③ダメなことを知らせるしつけ】
基本的なしつけは上記の【教える・慣れておぼえる】しつけ2つなのですが、ワンちゃんも新しい環境になれて一緒に生活する中でどうしてもやって欲しくない行動も出てきますよね?
そういったときには、それはいけないことだということを教えるしつけも必要になってきます。
この場合には慣れるしつけと同じように無視をしていてもワンちゃんには伝わらないので、「ダメ」もしくは「いけない」などの言葉で辞めさせる必要が出てきます。
たとえば、ソファーをかじっているときに、ハウスやトイレを失敗したときのように無視してしまうときっとワンちゃんはそのままソファーをかじり続けますよね?
そういった場合には、「ダメ」など低めの声と短い言葉で一度辞めさせてあげる必要がありますよ。
褒めるときは高い声、叱るときは低い声だね。
そしてその行動を辞めときに
「そう、それが正しいんだよ。」
というきもちで褒めてあげることを忘れない様にしましょう。
だけど結局は、いたずらをしたら「ダメ」としつけるというよりか、いたずらできないよう環境をととのえるのが一番ラクで分かりやすいんですけどね。
飼い主もワンちゃんもストレスをためない環境を整える方法はこちらから↓
犬のしつけの種類【④散歩や外出で役立つしつけ】
最後はお散歩や外出で便利なしつけの解説を。
おすわり・マテなどは可能であれば散歩が始まるまでに覚えておくと便利です。
散歩のときには↓
ダメ→辞めたら褒めるのワンセット
ひっぱり
マテ
おすわり(ふせ)
人・犬・音にならす
こんな感じで、しつけと共に様々なものに慣らす社会化も重要になってきます。
散歩のしつけのもっと詳しい内容はこちら↓
【犬の散歩のしつけ】思いっきり楽しみたいならやっておくべき6つのこと
ワンちゃんがストレスなく過ごせるようにしてあげる「社会化」についてはこちらから↓
【犬の社会化期】いつまでにやれば失敗しない?3つの場面でやっておきたいこと
我が家のリアルはこちらから↓
犬のしつけの順番
さん
犬のしつけの種類はだいたいわかったんだけど、順番とかってあるのかな?
厳密にいうと、必ずこうしなくてはいけないという順番はありませんが、参考までに我が家で実際に行ったしつけのザックリとした順番をご紹介しようと思います。
これまで紹介したしつけは↓
【教えるしつけ】
おすわり
まて
おいで
ふせ
(おて・おかわり)
【慣れておぼえるしつけ】
ハウス
トイレトレーニング
甘噛み
【ダメな時・散歩のときのしつけ】
ダメ→辞めたら褒めるのワンセット
ひっぱり
マテ
おすわり(ふせ)
人・犬・音にならす
でした。
散歩のときのしつけは散歩に行けるようになってからなので、とりあえずここでは省略するとして…
おすわり
まて
おいで
ふせ
(おて・おかわり)
ハウス
トイレトレーニング
甘噛み
の中から優先すべき順番を
・ワンちゃんを迎えてすぐ
・少し環境に慣れてから
のタイミングにわけて見ていきましょう。
ワンちゃんを迎えてすぐ
トイレトレーニング
ハウストレーニング
(甘噛み)
などはワンちゃんを迎えたその日から必要になってくるトレーニングです。
ワンちゃんを迎えてからバタバタしないようにワンちゃんを迎える前からやり方を勉強しておくとよいですよ。
「甘噛み」に関しては、噛む行為が出てきてからでいいのですが、迎えてすぐに「甘噛み」が始まっている場合にはすぐにトレーニングしてあげましょう。
また仔犬で迎えた場合、こういったしつけと共にいろいろな音や物に慣らす「社会化」というものを並行しておこなうといいですよ。
名前を覚えてもらったり、首輪にやリードに慣れる事も必要ですね。
少し環境に慣れてから
新しい環境にも少し慣れてきたら
おすわり
まて
おいで
ふせ
(おて・おかわり)
などのしつけを少しずつ教えていきましょう。
ポイントは一度にたくさん教えないこと。
1週間でしつけ1つくらいの感覚でノンビリやっていきましょう。
一つおぼえてから次のしつけというふうに時間をかけて教えると確実に覚えてくれますよ。
もちろんこの期間にも、社会化やハウス・トイレトレーニングは続きますので、正直ちょっと大変…。
ですが、この先十年以上を楽に過ごすために、ここは踏ん張りましょう。
ちなみに、ビーちゃんの成長記録を見てみると我が家はビーちゃんがうちにきて1週間くらい経ったあたりから(目安としては睡眠・食欲・排泄が安定してきたころ)
おすわり
↓
まて
↓
ふせ
↓
おいで
↓
おて(おかわり)
の順番で教えたみたいです。
トイレトレーニングに関してはほぼ成功していたのですが、少しずつケージに慣らすことや、掃除機やピンポンなどに慣らすための社会化も同時にすすめていきました。
生後6ヵ月あたりを超えたくらいに、外の音などのに対する警戒吠えが始まったので、それは「だいじょうぶだよー」作戦でなんとか落ち着かせています。
おかげですこしずつ減っていき今ではほとんど吠えません。
ただ、聞きなれない音がすると今でもちょっとウォフッと遠慮がちに吠えています。
さん
犬のしつけってだいたいどれくらいからできるものなの?
そうですね。
だいたい生後3ヵ月前後になると色々なことに興味を示したり、理解できるようになってくるのでそれくらいからが最適ですね。
もしも成犬で迎えた場合には環境に慣れたら始める形でいいと思います。
しつけの順番や種類を理解して楽しもう
しつけの種類や順番について紹介しました。
しつけには大きく分けて
犬に教えるしつけ
犬が慣れておぼえるしつけ
の2種類がありそれぞれのコツは
【お座りやまて】など教えるしつけのポイントは褒める
【ハウス】など慣れておぼえるためのしつけのポイントは無視する
その後環境になれてきてやって欲しくないことをやるようになったり、散歩にいくようになったら
ダメなことを教える
散歩や外出でのしつけ
も必要になってきます。
褒める・無視するをしっかりとわかりやすく使い分けることによってワンちゃんの理解も高まるとおもいます。
トイレトレーニング
ハウストレーニング
(甘噛み)
のような「慣れておぼえてもらうしつけ」はワンちゃんを迎えてすぐから始まります。
おすわり
まて
おいで
ふせ
(おて・おかわり)
など「教えるしつけ」には、順番の決まりは特にありませんが、わんちゃんが覚えやすいように1つのしつけができるようになってから次のしつけを教えるといいです。
参考までに我が家の順番は
おすわり
↓
まて
↓
ふせ
↓
おいで
↓
おて(おかわり)
でした。
これらのしつけをより教えやすくするためのコツや注意点を経験と共に紹介してますので、こちらの記事も読んでみてくださいね↓
そして、もしも家族みんなでしつけに挑戦する場合には全員が統一した態度でのぞむようにくれぐれもご注意ください。
みんなの言ってることが違うと、いいのか悪いのかわかんないんだよなー。
社会化やしつけなどやらなければならないことがたくさんあって、はじめの1年ほどはけっこう大変ですが、覚悟をきめてとりくみましょう。
最初にこれでもかってくらい頑張れば、本来すべての愛犬家が味わうべき「わんちゃんとの穏やかで素敵な生活」が待っていますよ。
一緒に頑張っていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
しつけの種類がザックリわかったら次は↓
【犬のしつけ】ハウス・トイレトレーニングの教え方【元動物看護師のリアル
の記事で「慣れて覚えてもらうしつけ」から順番に勉強しておきましょう。
【しつけの前に必ず読んでもらいたい4記事】
①【初心者は注意!】犬と暮らすなら知らなきゃ損しちゃう4つのこと
②犬のしつけの種類や順番は?トイレトレーニングよりも先にやっておきたいこと
③【犬のしつけ】こまかくしつけをしたくないなら4つのポイントをおさえて主導権を握っちゃおう
④【犬のしつけ】誰でもマネできるコツや注意点
【犬のしつけ記事一覧】
〇【犬のしつけ】こまかくしつけをしたくないなら4つのポイントをおさえて主導権を握っちゃおう
〇犬のしつけの種類や順番は?トイレトレーニングよりも先にやっておきたいこと
→おすわり・ふせ・まて・おいで・おて(教えるしつけ)
→ハウス・トイレトレーニング(覚えるしつけ)
→犬の散歩のしつけ
→犬の社会化
→甘噛み・吠え・かじり・立ち上がり
→→犬のしつけ奮闘記・引っ張り
→→犬のしつけ奮闘記・散歩での吠え
→→ハウストレーニング・留守番
→→トイレはワンツートレーニングが便利です
→→【犬のしつけ】おやつを使わないほうがいいの?
〇【犬のしつけ】誰でもマネできるコツや注意点
→初心者が知っておきたい4つのポイント(実践編)
→心がおれる前に読んで欲しい(飼い主の気持ち編)
→→【犬のしつけ】こまかくしつけをしたくないなら4つのポイントをおさえて主導権を握っちゃおう
〇【犬のしつけ】英語のコマンドにするか?日本語にそれするか?実はそれよりもっと大切なことがある